宇佐美 さやか

うさみ 清香
日本共産党横浜市会議員
うさみ日記

二谷小学校と斎藤分小学校の統廃合を考えるつどい

2022年10月10日

IMG_20221010_140429 12時30分に会場としてお借りした斎藤分小学校の体育館に行くと、既に設営が始まっていた(^_^;) ほとんどすることなく、開場までの間、早く来てくださった方々と校歌のことなどでお喋り。

 

 受付の近くでいらした方々をお出迎えしていると、嬉しい再会が(^O^) 菅田小学校のPTA会長をしてらした方(^O^) 「絶対、宇佐美さん居ると思って来たんです!会えて良かった!」と(T_T) 「私もお会いしたかったです!良く来て下さいました!」と、再会できたことを喜び合う。菅田小学校と池上小学校は、既に統廃合され、まだ比較的新しい菅田小学校を無くし、古い校舎で敷地の狭い池上小学校の建替えをすることを目的に菅田の地域を分断するようなやり方で統廃合を強行されたことが、私と再会できた方の中で傷となって残っているので、お会いする度に「今でも悔しい」と言うのが合言葉のようになっている。会がお開きになり「同じ悔しさを味わいたくないので」と、言われたので「気持ちは同じです」とお伝えした。会を知ったのは、斎藤分の地域にお住いで、菅田小学校の校長先生をされた方が教えてくださったとか(^O^) 

IMG_20221010_141915 その校長先生をされた方からは「まぁ!あの有名な議員さん?お会いできて良かったです!」と、嬉しいお言葉。そして「こどものことを考えてほしい」と何度も言われた(T_T) 本当に、その通りです。

 

 時間になり、浜田薫弁護士の司会で会が始まる。

 「統廃合を考える会」を代表して、斎藤分にお住いの滝田賢治中央大学名誉教授が会の発足したきっかけや会が何をしてきたかなどをお話しした。

 講演は「横浜市・神奈川区の学校統廃合を考える」と題して、和光大学の山本由美教授が資料を手に長時間にわたり熱心に話して下さいました。

IMG_20221010_133610 山本先生は「全国的な学校統廃合は、高止まりしてはいるものの、年間600校という日本の統廃合を世界の教育関係者は驚いている」と話された。そして、全国で一番統廃合が行われているのは、北海道で150校が統廃合されたと。東京や神奈川、兵庫などでも統廃合されているのは、産業構造が変わり始めたからだとも話された。

 大阪は、橋本元市長が統廃合を強引に進めようとしたところ地域からの大きな反対運動に鈍化したということも話された。

 2012年、第2次安倍政権により「平成の学制大改革」で小中一貫校を強行、2015年には、新たな学校種である「義務教育学校」へと方針をかえたものの、学校を減らす目的は同じ。そして、2014年~2016年「公共施設等総合管理計画」を総務省が「要請」したことが動機となって、学校の統廃合が加速。さらに2015年文科省の統廃合の「手引き」が58年ぶりに改正された。統廃合すると自治体へのインセンティブが出ることを示したことで、もっと統廃合をする自治体が増えた。

IMG_20221010_133638 全国的な動きの後に横浜市の動きを紹介してくださった。

 横浜市は、2018年検討委員会委員に小松郁夫氏が参加していることを、先生が指摘。この小松氏は、国の小中一貫校を推進している新自由主義的編成の中心的な研究者だということで、政府の考えを押し付ける役割を果たしているのだと聞いた。メンバーを知らなかった(>_<)

 この検討委員会に臨時委員として統廃合対象地域の学校関係者やPTAなどが入りつくる「通学区域と学校規模適正化検討部会」の部会からあがってきた意見を、部会長と副部会長が伝えるという仕組みになっている。

 先に書いた菅田小学校のPTA会長をしてらした方は、部会で反対の論陣を張って頑張ったのに、部会長が強引に統廃合の結論を出した。部会長は、学校長経験者で教育委員会の言うことを聞く地域の人だった。

 あっ、話しがそれた?

 他自治体の統廃合の説明にないことが、市の資料には書かれていることを知ることができた。小規模校だと「保護者の関係性の固定化」ということが書かれている。「保護者同志が仲良くて何が悪いのか?」ろ思っていたけど、やっぱりおかしいよね。他の自治体で書かれていないのに、おかしな理由を言うもんだ・・・。

 最後の山本先生は「統廃合は子どもたちにとってリスクも」ということで、東京都の東久留米の学校統廃合のケースでは、統廃合後、子どもたちが広い意味での『心的外傷』が表れたということで、学校が荒れて行き渋る子どもが増えたという結果を招いたと。その理由は、全く教育方針の違う学校同志の統廃合で摺合せが不十分だったこだと話された。調査をされた田中孝彦さんは、5年生と6年生の児童からのアンケートは、本音を書くことなく自分の気持ちを抑えていることが読み取れたそうですが、4年生の児童は「○○さんが学校に来なくなったのに、先生は何もしてくれていない」などの本音を書いてきたそうです。なぜかというと、先生が「4年生の保護者は、統廃合に反対したことで、子どもたちの気持ちに寄り添っていた」と、学校が無くなることでの心的外傷をしっかり理解し支えたことが子どもにとっての安心感を与えたのだということでした。そして、「本気で統廃合を止めたいという保護者が3人居れば止められます」と、エールを送ってくださった。

 

 会場からのご意見や質問は、様々な区内での統廃合の動きや公共施設の統廃合のことも紹介されたのですが、私の心に残ったのは「昨日、たまたまポストに入っていたので、仕事の合間に来ました。あまりこの事実を知らされていないので・・・。ここの卒業生です。この体育館に入って・・・」と言葉を詰まらせた。そして「やっぱりここを残したい。この環境でみんな過ごしたいと思っていると思う。全て国の思惑で動いていることが良く分かった。ここ(斎藤分小学校)にだって利点がある!津波が来た時にはここは高台で助かる。こういう利点をもっと伝えていきたい」と、話された。何だかもらい泣きしてしまいそうでした。

 山本先生は、まとめで「今まで、市は子どもたちにかなりの負担をかけている。意外と知らされないので、正しい情報を共有することが大事。行政側の統廃合の理由には根拠のない嘘が多いのでとにかく正しい情報を共有して、こんなに良い環境の学校は他にないので、頑張ってください!」と、地域の方々にエールを送ってくださった。

 最後の〆の言葉に滝田先生が「卒業生の視点も大事だと思った」と、卒業生の方の思いをしっかり受け止めた。

 

 50人くらいの参加でしたが、参加してくださった方々が、それぞれの場所で学校存続の運動を起こしてくださることを願う。もちろん、私も頑張る。

 お見送りして、会場の片付けをして解散。

 

 夫に迎えに来てもらい、方向が一緒の常任さんを送り届け帰宅。

 

 今日の写真は、つどいの風景と斎藤分小学校の体育館に飾ってあったものたち。

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