宇佐美 さやか

うさみ 清香
日本共産党横浜市会議員
うさみ日記

自治体学校の報告

2016年8月3日

DSC_2559 1日目の全体会の記念講演までは、先日のブログで載せましたので、プログラムの続きから報告します。

 次のプログラムは『辺野古への新基地建設をめぐって争う国と沖縄県ー憲法・地方自治から見ると、何が見えてくるのか』というタイトルでパネルディスカッション。コーディネーターに榊原秀訓さん、パネラーに伊芸佑得さん(うるま市島ぐるみ会議)と上里清美さん(沖縄県新日本婦人の会)、島袋良太さん(琉球新報編集局政治部(基地問題)担当)の4名で、沖縄米軍基地問題が語られました。、

 「沖縄は、1995年に辺野古と高江に基地が造られ、96年には、キャンプハンセンでの少女暴行事件で、沖縄県民の怒りが爆発した。そこで、政府は、12月に基地の全面返還を日米で合意した。でも、そこで、名護が次の基地建設の候補地になった。」と、伊芸さんが、辺野古への基地建設の経緯を語られました。

 次に、島袋さんが「1952年に沖縄は日本から切り離され、1972年まで、日本国憲法を知らなかった。沖縄は、戦時中のどさくさに紛れて米軍は基地を造った。ハーグ条約では元から基地だった所にしか基地を造ってはいけないということが決められているのだから、今の米軍基地は条約違反だ。」と、基地が造られた時から違反だったことが語られ、さらDSC_2561に「今の自衛隊は、すでに米軍との演習を行っていて、一体化が進められている。」と、日米が共同演習を実施していることと告発しました。

 上里さんは「71年前、島の4人に1人が戦死、内20代が60%だった。2万4千人の兵士、9万人の市民と合わせて12万2千人が戦死をした。沖縄は」日本で唯一の地上戦を経験があり、一面焼け野原となったことから、一からの復興を強いられたこと。アメリカの統治が続き、本土では子どもが大切にされる文化になっていたけど、沖縄は、米兵相手の風俗などで日銭を稼ぐしかなく、子どもに十分な教育ができずに、その子どもも仕事につくことができないことから貧困の連鎖が続いた。今でも、最低賃金が低い。でも、基地が撤退した所では、若い人達が移住してきて、保育所が増設されて、人口が増えています。あと、基地内で働いている人は、休みの日も基地内のギャンブル場とかで過ごすので、給料も基地内でしか使わないので、沖縄の経済には、回らないですし、ギャンブル依存症になっている人が多い。基地では、沖縄は栄えないんです。」と、辛い沖縄の歴史から語られました。

 みなさんのお話を聞いていて、開会の時に紹介された沖縄名護 稲嶺 進市長のメッセージの意味を改めて、考えさせられました。

DSC_2593 「日本政府は、戦後71年の長きにわたり、国土の0.6%の沖縄に74%の米軍用施設が置かれている状況を放置しており、沖縄からみるとそれは構造的な「差別」です。(中略)米軍基地問題は日本の民主主義の根幹を揺るがす非常に重要な問題です。沖縄から降り注ぐ火の粉をを他人事だと振り払う無関心は非常に危険です。日本政府と地方自治体の間に起きる火事の火元がたまたま沖縄にあるだけなのです。全国の地方自治体すべてに火元となる可能性はあるのです。」というメッセージです。本当に、これが同じ日本で起きている現実なのだと、もっと多くの日本人に知って欲しい。

 

 初日の全大会の後、オプションツアー『六甲ジンギスカン料理と1000万ドルの夜景・・・』に、参加。貸し切りバスに乗り、六甲山の頂上へ。食べているうちに日が沈み、きれいな夜景が(^O^)

 

DSC_2564 2日目は、神戸市外国語大学をお借りしての分科会でした。

 私が選んだ分科会は「ライフラインを守る~命の水と防災~」がテーマです。

 概要は、兵庫県南部地震(1995年1月17日)、新潟県中越地震(2004年10月23日)、東北地方太平洋沖地震(2011月3月11日)、平成28年熊本地震(2016年4月14日)の経験を踏まえて、」「ライフラインである水道をどのように守り発展させていくのか。」 「南海トラフ型地震、直下型地震にどのように備えるのか。」を切り口に、様々な方面から課題と展望について学習と討論を行う。

 (1)予防(原発、水環境を含む)、減災、事後対応の方法 (2)民営化の問題点、民間労働者を取り巻く課題と改善 (3)必要な技術と経験の蓄積の担保 この論点から、基調講演で、仲上健一(近畿水問題合同研究会理事長・立命館大学名誉教授)が、現代の水問題の諸相として「河川法制定100年の区切りになる1997年6月に制定された改正新河川法では、河川環境の整備と保全が目的に追加され、河川と地域住民ではなく、市民との関係の強化が謳われた。社会インフラである水資源が公共により支えられてきたが、市場化民営化を標榜するイギリスの水ビジネスの展開が始まった時期だった。」と、歴史から教えていただきました。阪神・淡路大震災、東日本大震災の教訓と熊本地震の課題として「大阪は、130年前に水道管が敷かれたために、今となっては、どこに水道管があるのかわからない。」という現実や「阪神・淡路大震災で、水が出ない極限状態で、団地の隣人がお風呂に入っているという幻聴で殺人事件が起きた。」ということを聞いて、水が精神状態にまで関係することを知りました。他にも首都直下型地震・南海トラフ地震の被害想定とインフラ対策、上下水道事業の民営化・市場化、自治体の上下水道事業の課題と展望など、先生の体験談なども語られました。

 

 報告として、「熊本地震と地下水」というテーマで、殿界 和夫さんは「4月14日に震度7の大きな地震が発生し、2日後の16日にも震度7の大きな地震が発生し、2回目の方が本震になりました。人口74万人の熊本市は水源の全てを地下水とする水道施設です。世界的にも規模の大きな地下水施設が、強い地震災害を受けたことになります。」と、始まり。「地下水の水道であるとともに、阿蘇など火山地帯であることも含め、災害対策を幅広く考え、ダムに頼らず、豊富な地下水源をもつ水道事業として、水道職員を増やし、技術継承、県庁所在地水道として、県内の災害体制の拠点としての体制を強化することが必要ではないかと提案します。」と、実際に熊本で起きたことを、時系列で話されました。

 他にも、各自治体の民営化や広域化などのことも報告されました。

 

 夜は、全国から参加している県会議員、市会議員30数名が集まり、交流。今年2月に当選したばかりの市会議員さんや大先輩議員さんも、それぞれ自己紹介をして、有意義な時間を過ごさせていただきました。

 

 今日は、このへんで終了。3日目の出来事は、またの機会に(;^_^Aと、いうのは、4日~6日まで、広島での原水爆禁止世界大会に参加するため、そろそろ寝なくては(;^_^A と、いうことで、また少しブログはお休み

いたします。

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