宇佐美 さやか

うさみ 清香
日本共産党横浜市会議員
うさみ日記

定例宣伝でした。

2016年7月23日

DSC_2347 雨の中通勤・通学する方々にご挨拶をしながら、東京都知事選で鳥越俊太郎候補へのご支援とご支持のお願いをしました。「もうちょっとだよ!頑張れ!」と言ってくださる方に、感謝。

 

 ~19日~21日までの行政視察の報告~

 朝、新横浜駅で待ち合わせをして東京駅に向かい、新幹線で仙台駅へ。バスに乗り換え宮城県亘理郡山元町に到着。山元町議会の在る仮設の市庁舎にお邪魔しました。

 山元町は、人口12,562人(4,594世帯)の町。2011年3月11日14時46分三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生し山元町は震度6強を観測したそうで

DSC_2353す。14時49分大津波警報が発令され、15時50分に大津波が襲来。636名の命が奪われたそうです。家屋の損壊は全壊が2,217棟、内流失したのは1,013棟。半壊や一部損壊も含めて4,440棟と悲惨な状態だったことが、いただいた資料からわかりました。

 震災から5年4ヶ月が経ち、町議会議長さんのお話では「85%くらい復興・復旧しております。」とのことでした。

 山本町では、この震災で町内全域が断水したことにより、上下水道インフラ復旧・復興や正確な世帯数と給水人口の把握、料金収入減少への対応などの課題に直面し、これらの課題を解決するための新たな課題•災害復旧を実施するための人で•将来を見据えた計画策定への時間・経験・知恵•上下水道事業運営組織のあり方•官民連携のあり方などを解決するため、2011年度に上下水道施設復旧・復興事業運営のあり方を提言。2012年度に国交省水管理・国土保存局/上下水道一体運営モデル調査採択され山元町と横浜ウォーターと横浜市水道局が3者協定を締結し、上下水道事業経営アドバイザリー業務を始めたことから、横浜市とも良い関係にあるようです。

DSC_2361 庁舎での座学での後、バスで移動。JR常磐線の復旧状況を視察。町議会議長さんともう一方も来てくださり、建設途中の山下駅にJRの方々特別に入れさと共にせていただきました。震災で福島県の相馬駅から宮城県の浜吉田駅間が津波により流されてきたガレキで駅構内がめちゃくちゃになったり、駅舎が流出してしまったりと酷い被害に遭ったため、線路を陸側に敷き直す作業が進められ今年12月に運転が再開されることになりました。今回お邪魔した山下駅は、この駅を中心にして新たな市街地を形成する拠点となる所だそうです。ホームに上がり、周りを見渡すとまだ建設予定地の所と、宅地が建設されている所と駅を挟んだ反対側には、津波に流されずに残った建物が残る所もあり、町議会議長さんは「あの三階建ての建物より向こうは、津波がきました。」と、言った途端に半袖のシャツから出た良く焼けた腕に鳥肌が・・・。きっと辛い思い出が脳裏によみがえったのでしょう。その鳥肌がたったのは一度だけではなかったのを、私は今でも覚えています。

 山下駅の外に出て時々吹くひんやりした風の中でお礼を言い合い皆さん方とお別れ。仙台までバスで移動し、初日の宿泊先に向かいました。

 

DSC_2370 20日、視察2日目。朝、仙台市議会にお邪魔しました。ここでは、震災で地下鉄東西線の工事を中断していたのですが、昨年12月6日に全線開業したということで、説明をしていただきました。その後バスで移動。国際センター駅から荒井駅まで実際に乗車させていただきましたが、その前に駅構内を見せていただきました。広くて開放的な造りになっていて2階にはカフェが在り、テラス席も用意され、その先には芝生が敷かれていて気持ちの良いスペースに、またその先は船先端の様になっていて、地上を走る列車が見られる造りになっていました。丁度駅に入る列車と出て行く列車を見送り、私たちもホームに下りました。先頭車両に乗り込み、説明を聞いていると「この座席の模様は七夕まつりの短冊をイメージしたものです。」と、仙台交通局の方が教えてくださいました。写真を撮らなかったことに後悔しております・・・。みなさんは、想像していただいて(;^_^A 綺麗なブルーの生地にピンク、緑、黄色の3色で小さい巻貝のような模様が施されているとでもいいましようか(;^_^A 気になる方は、ぜひ乗ってみてください。

 特別に運転席まで入れていただき、地下鉄なのでトンネルの中を結構なスピードで走るため、壁が近づいて来るような感覚になりました。あっという間に終点の荒井駅に到着。この駅も改札を出てから開放的な造りになっていて、トイレは改札を抜けなくても入れるようになっていて、左右利き手にあわせて入れる障がいDSC_2377者用のトイレも完備、どんな人も利用しやすい優しい造りでした。駅構内に『せんだい3.11メモリアル交流館』が在り、1階には、立体地図やスライドの上映、関連図書があるスペースになっていて、2階は、展示室になっていました。震災被害や復旧・復興の状況を年表と写真、コメントなどで壁一使って貼られていて、見ていて胸が締め付けられるようで、直視できないところもありました。模型では、震災前の家並みが再現されていて、一軒一軒にだれだれさんの家と書かれていて、当時の暮らしぶりをすぐに想像できるようになっていました。このスペースに置かれている机の天板と床は、津波によって被災した東六郷小学校体育館の床材が使われているのだそうです。ここでは、震災のことを語り合うワークショップや、周辺スポットを巡るフィールドツアーなど、参加型のイベントが行われているそうです、今度は、参加してみようと思いました。

 2階には、保育所も在りました。駅ナカ保育所ですね。園庭は3階の屋上にあり、駅の屋上とは柵で分けられているので、知らない人が入ることはできないようになっていました。駅の屋上は、ラベンダーが咲いていて、周りを見渡せるようになっていました。こちらも駅を真ん中にした街づくりをしている最中でした。案内をしていただいた方々にお礼をして、お別れ。

DSC_2391 次に向かったのは、本吉郡南三陸町に在る陸前戸倉駅に行きJR気仙沼線・大船渡線のBRT(高速輸送システム)の説明を移動中のバス車内で聞いていたのですが、ここも3.11の地震と津波で線路が流されたり壊れたりした所です。線路敷きだった所をコンクリで埋めてしまい、BRT専用道路を造り電車だった時とほぼ変わらないルートで、金額も変えずに本数もほとんど同じように走らせています。バス停と駅舎を足して2で割ったようなホームになっていて、トイレや電光掲示板での案内などが充実してました。復旧・復興に合わせて移動できるようにもなっていました。

 途中、志津川駅で下車。さんさん商店街に立ち寄り、三々五々好きな店に入り食事をとりました。周りにまだ何も建物が無い中で仮設の商店で働く方々には、頭が下がります。どこも盛土をしている最中で、盛土が完成したら、このさんさん商店街は引っ越しをする予定だそうです。

 志津川駅から気仙沼駅までのルートを再びBRTに乗車して、1時間27分の長旅を体験。線路だった所と、一般道を使い分ける状態なのは、まだ整備ができていないからだと説明がありました。道々リアス式海岸の特徴が見られ、この地形が津波の被害を拡大したことがよくわかり、恐くなりました。線路が曲がったDSC_2404ままの所や、高架が破壊されてそのままになっている所も在り、見ていて辛い。

 気仙沼駅は、BRTが停車する場所はコンクリでホームの高さにあわせて造り直し、反対側には線路がそのままに、電車が停車すると、階段などを使うことなく乗り換えることができるようになっていました。説明をしてくださったJRの方々にお礼をして、お別れ。

 バスで岩手県に移動。お世話になるホテルに行きました。

 21日、視察最終日。岩手県柴波群矢巾町議会にお邪魔しました。人口2,7134人、世帯数9,944世帯町で何を視察するのかというと『社会的ジレンマを乗り越えた住民参加型水道事業ビジョン策定とフィーチャー・デザイン』と、タイトルがつけられていたのですが、初めは何だか良く分からなかったのですが、矢巾町企画財政課課長補佐兼政策推進室長補佐の吉岡さんのパワーポイントを使った説明で、住民のみなさんに水道事業の置かれている現状を知らせるためには、どうしたら良いのかから考え、「蛇口をひねれば水が出てくのが当たり前」の水道水に興味、関心を持ってもらうには?一方的な広報誌ではダDSC_2407メだと、マンがにしてみるなど試行錯誤を重ねて、直接住民の居る所に行き、意見を聞くことに。1,000件の聞き取りをして954件のニーズを把握することに成功したそうです。そこで『やはば水道サポーター』を募集。•2,000円の参加費をお支払いする。•難しい言葉を使わない。•お子さん連れでもOK。という条件にして、現在52名が月1回のワークショップを開催して、水道事業の諸問題を共有しあい、今後は住民参加型の評価を実施するそうです。リスクや役所にとっては不都合なことも洗いざらいお話しをしていくことを重ね、将来の子どもたちの立場になって未来の水道水のありかたなども考えて、ビジョンを策定したそうです。

 新たな広域連携(包括連携協定)ということで、横浜ウォーターと横浜市水道局も協力しているとのことでした。

 庁舎での座学の後、町に2か所在る浄水場のうちの西部浄水場にお邪魔しました。井戸水をくみ上げていることから塩素を多く入れるそうで、天井は錆が付着してました。錆が水に入らないように蓋がしてあり、ほとんど水が見えないので、所々で蓋を開けて見せていただきました。水質検査などをする部屋に行き、井DSC_2417戸水に絵の具で色をつけたものをビーカーに入れ、薬品をて入れ水の色や小さいゴミが固まる様子も見せていただき、一同で感激。

 説明してくださった方々にお礼をしてお別れ。

 新幹線で帰路に・・・。

 行政視察で思ったことは、震災被害に遭って、復旧・復興のために役所の方々も住民のみなさんも一丸となって頑張っているのは、分かったのですが、建設予定地に掲げてある名前は大手のゼネコンばかりが目につくので、地元の工務店などの仕事は確保されていないのかと思い、悲しくなってしまいました。

 水道事業は、どこも同じ問題で苦戦していることが良くわかった。ジレンマ・・・。なるほど・・・。

 これから、いただいた資料を読んで、もう一度色々考えてみようと思います。

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